ハードルが高い梅干しの手作りですが、毎年楽にルーティン化できればやってみたいと思いませんか?
私は6~7年ほど梅干し作りを繰り返し、最初からこれだけ毎年繰り返しておけばよかったな、という手順にたどり着きましたのでそれをお伝えしたいと思います。
この記事は「丁寧な手仕事」をしたい方には不向きです。
「代用品」を紹介したりしません。
とにかく毎年「これだけ繰り返せばいい」ことだけを伝授します。
内容は、丁寧な梅仕事を楽しみたい人向けではなく、楽して美味しい梅干しを食べたい人向けです!
以下、この記事をおススメしたい人です。
- 初めて梅干し作りをする人
- 手仕事を楽しむというより、楽して手作りの梅干しを食べたい人
- 毎年苦なく梅干しの手作り作業を繰り返したい人
- 面倒にならない量・最適なアイテムを知りたい人
梅干し作りは大変!って思うかもしれないけど慣れるよ!
私でもできるもん!大丈夫。
梅干し作りに必要なもの
梅干し作りには、梅と塩だけではなく容器などのアイテムが必要です。
3~4人家族に最適な生梅3㎏から梅干しを作る人のために必要な物を紹介します。
最初の行程【梅購入から冷暗所保管まで】に必要な物
- 完熟梅 3㎏
- 塩 450g(塩分濃度15%)
- 漬ける時の容器(ホーローおすすめ)
- 重し
- 落としぶた
- 消毒用液体(パストリーゼおすすめ)
- 竹串(百円ショップ等で購入可能)
- キッチンペーパー
急に「梅干しをつくろう」って思い立った人は、上記「梅」以外を先に揃えてね!
①どの梅を購入するのか
梅干しに最適な梅は「南高梅」(大きめ)と「七折」(小さめ)です。
七折と南高梅の販売時期
七折:5月末から6月上旬
南高梅:6月上旬から下旬
追熟とは
ネットで購入する場合は、青梅が届くことが多い(配送期間を考慮して)ので、追熟させてください。
追熟とは2~3日、梅が黄色く熟すまでザル・新聞紙・段ボール等の上に重ならないよう乾燥させることです。
熟した梅が届いた場合は追熟の必要はありません。
購入する完熟梅の量3㎏が最適な理由
- 4㎏以上になると作業時間と作業スペースでストレスになる
- 梅干しが好きな3~4人家族であれば、1年でちょうど3㎏消費する
※梅干消費が少なめのご家庭は梅仕事を2年に一度にすることも可能
②梅干しに適した塩について
梅干しに適した塩は「あら塩」です。
食卓にふりかけ用においてあるようなサラサラした塩化ナトリウム率が高いは不向きです。
「あら塩」の方がミネラルを含んでいるのでおススメです。
「あら塩」はスーパーやドラッグストア等にあります。
せっかくなので、「毎日食べる手作り梅干に塩の製法やミネラルにもこだわりたい」という方は「海の精」がおススメです。
塩分濃度15%が最適な理由
- 塩分濃度10%にするとカビ繁殖のリスクが増える
- 塩分濃度20%以上だとしょっぱい
③漬ける時の容器(ホーローおすすめ)
梅干しをつける容器について、注意したいことがあります。
ホームセンターで梅干し用に売られていたホーローの容器を買ったのですが、酸でフチが腐食してしまいました(涙)。
そのため、野田琺瑯の保存容器を買い直しました。
私は21cmタイプの容器を使用しています。
※お米だと5㎏がちょうど良いサイズです。
④重し(重石)
最適な重しのサイズは梅の重量と同量と言われています。
うちはホームセンターで購入した重しを使っています。
梅酢が上がるまでは3.5㎏の重しで、梅酢が上がってかさが減ってからは2.5㎏の重しを使っています。
ただ、上画像のようにかなりはみ出しちゃいます(涙)。
Amazonの商品でヤマキイカイ(Yamakiikai) 漬物重石1.5kgで高さが4cmの商品がありました!
直径17cmなので、これを2個購入したら丁度良いと思います。
(①梅酢が上がるまで1.5kg×2個=3kgで使用→②梅酢が上がったら1.5kgを1個だけ使用)
⑤落としぶた
梅と重しの間に落としぶたを使用します。
私は野田琺瑯21cmを使用しているので、直径18cmの落としぶたを使用しています。
⑥消毒用液体(パストリーゼおすすめ)
消毒用にアルコール度数35度以上のホワイトリカーを使用することもできます。
うちはパストリーゼを手指の消毒にも使用しており、日常的に愛用しています。
パストリーゼは食品に直接噴霧できますので重宝しています。
⑦竹串
竹串はDAISO等百円ショップやスーパー等で購入可能です。
Amazonでも竹串が販売されていますね。
⑧キッチンペーパー
キッチンペーパーも竹串と同じくスーパー、ドラッグストア、百円ショップなどで購入可能です。
中間の行程【梅酢の確認と紫蘇の投入】に必要な物
・もみしそ(こちらの手作りは面倒なのでこれは購入しちゃいます)
楽して美味しいものを作るのが目的なの!
市販の梅干しは高いけど、もみ紫蘇は安価だからね!
⑨もみしそ
かみおの赤しそ(梅2㎏用)←生梅2㎏用と書いてありますが生梅3㎏でも大丈夫です。
最後の行程【天日干しと梅干しの保存】
- 天日干し用のザル
- 保存用の容器(漬ける時より小さめ)
⑩天日干し用のザル
ホームセンターでも購入可能です。
梅干し(3㎏購入の場合)を干す場合のサイズは、ザルの直径が65cm(網目干しザル65cm)だとちょうどよいと思います。
※ちなみに我が家は紫蘇も干すため、ザルは60cm、60cm、55cmの3つを使用しています。
⑪保存容器
梅干しが完成すると、かさが減りますので、保存容器は少し小さめの容器で保管すると良いです。
※今回紹介の漬ける用の野田琺瑯の容量:7リットル→保存用のセラーメイト:4リットル
私の場合は、ガラス面で外から梅干しが見えた方がテンションが上がるので好きなんです。
我が家は梅干しの消費が激しいので、セラーメイトで保存しています。
セラーメイトは梅酒や梅シロップ作りにも使えるのと、全ての部品を分解して洗浄できるので衛生的です。
漬ける用でご紹介した野田琺瑯の保存容器でそのまま保存しても良いかと思います。
毎年これだけ繰り返せ「梅干し」手作りのルーティン
梅干し作りは、やったことの無い人には非常に面倒に感じる作業です。
あんまり細かいことを気にしたりこだわったりするのは、ルーティン化してから、でよいと思います。
ですので、最初の2年は細かいことは気にせず、大まかなルーティンを覚えましょう!
最初の行程【梅購入から冷暗所保管まで】
①完熟梅(3㎏)を洗う
完熟梅は柔らかいので、やさしく洗います。
Q:あく抜きで1時間水に浸けるってほんと?
A:私は浸けません(笑)
②洗った完熟梅をキッチンペーパーに置く
梅に水分が残ることが問題のため、新聞紙(やタオル)の上にキッチンペーパーを敷いてその上に洗った梅をおきます。
Q:一つ一つキッチンペーパーで拭かなくていいの?
A:えっと‥‥やったことない(笑)
でも、必ずしっかり乾かすよ…2~3時間くらい放置で…
③完熟梅のヘタを取る
梅のヘタを一つ一一つ丁寧に(ここだけは丁寧に!)取っていきます。
果肉をグッサリ傷つけないように気を付けてください。
この作業が最も面倒くさい作業だよ!がんばれ!
④梅を消毒する
広げている梅干しに直接パストリーゼを噴霧します。
乾かします!
梅干し用の梅は、傷がダメだと思いがち!
ダメなのは水分なんです。
ずぼら同盟の皆さん!
乾いたことを確認してから保存しよう。
膿んでいない程度の乾いた傷や黒点くらいなら梅干しにして大丈夫だよ。
ジュクジュクして、打ち身の傷で膿んでいる梅は取り除きます。
⑤保存容器も消毒
容器を煮沸消毒するのは面倒なので、パストリーゼで消毒します!
⑥塩と完熟梅を保存容器に入れる
まず、塩を1/3くらい底にいれてください!
順番は「塩」→「梅」→「塩」→「梅」の順に入れていきます。
そして、埃よけにラップをします。
Q:間違えて「梅」から順番に入れちゃったぁ
A:あ、大丈夫、私最初の2年順番間違えてたけど問題なかった(笑)
⑦落としぶたと重しをのせる
Q:重しが容器からはみ出てるぅ
A:大丈夫、新聞紙でも被せましょ(笑)
⑧埃カバーをして冷暗所に保管
中間の行程【梅酢の確認と紫蘇の投入】
⑨3日後梅酢を確認する
上の画像のように梅酢がちゃんと上がってきているかチェックします。
Q:どんな時に梅酢が上がってこないの?
A:重しを乗せるのを忘れた時。
梅酢上がってこなくて焦ったよ。
でも気づいたのが早かったから(3日後)、それから重しを乗せて梅酢がちゃんと上がってきたよ!
⑩もみしそ(梅しそ)を入れる
梅酢の上にもみしそ<かみおの赤しそ(梅2㎏用)>をのせる。
※天日干しする1週間前に入れる人、天日干しした後に入れる人、それぞれだけど私は一度もみ紫蘇の存在を忘れたことがあるので先に入れちゃいます!(笑)。
⑪落としぶたと軽めの重しを乗せる
梅しその上に軽めの重し(1.5~2.5㎏)を乗せます。
蓋をします。
⑫梅雨があけるまで冷暗所に保管
シンク下などの冷暗所に保管します。
梅雨明けまで保管しますが、1ヶ月半以上保管するとよいと言われています。
Q:1ヶ月経たないうちに干しちゃったぁ
A:大丈夫、私も待ちきれなくて7月に天気予報で晴れが続くと干しちゃうけど、美味しい梅干し食べられます!
最後の行程【天日干しと梅干しの保存】
最後に天日干しをして梅干しの保存をして終了です。
ただ、近年温暖化の影響なのか、夕方になると通り雨が降ることが多く、外に干しっぱなしにすることに抵抗がある方もいらっしゃると思います。
その場合は日当たりのよい窓辺に干しても大丈夫ですよ!
⑬梅の天日干し
梅雨が明けて晴れが3日続く日を天気予報で確認します。
晴れが続く日が全然来なければ8月まで待っても問題なしです。
外に干します。
梅酢も保存瓶ごと外に出して蓋を開けます。
保存瓶の蓋に埃・虫避けに網を張って輪ゴムでとめます。
網はキッチン用排水溝カバー[ストッキングタイプ]がおススメです。
百円ショップで購入可能です。
直径21cmの容器にピッタリフィットします(輪ゴム要らず)。
ラップでもいいと思います。
干す時に、ザルにクッキングシートを敷いて干すと良いですよ。
私はいつも忘れてザルにそのまま干しちゃうんですけど、梅がザルに引っ付くと果肉が剥がれちゃうリスクがあります。
⑭毎日裏返し
3日間、毎日裏返します。
裏返す時間帯は早朝か夕方など涼しい時間帯がおススメです。
日中の熱い時間帯は果肉がザルに引っ付きやすいです。
梅の品種が七折(小さめ)よりも南高梅(大きめ)の方が沢山干した方が良いです。
南高梅は3日以上、七折は2日以上干すと良いです。
⑮保存瓶に収納
保存方法
- 干したカラカラの状態で保存
- 梅酢を一度くぐらせて保存
- 梅酢に戻す
上記、どれでもお好みでOKです。
梅酢に戻すとふっくら水分を含んでいます。
梅酢に戻さなければ、濃厚な味わいになります。
我が家は一旦梅酢に戻して、使う分だけ下画像のような保存容器に移しています。
また、紫蘇についても同様に自由です。
- 紫蘇を梅と一緒に保存
- 紫蘇を別にする
紫蘇をふりかけにしたら物凄い美味しいよ!
梅干し作りを手伝った(邪魔した(笑))子どもから祖父母へプレゼントしても喜ばれますよ。
さいごに
我が家は梅干しの消費が激しく家計を圧迫していたことから、梅干し作りをせざるを得なくなりました。
最初の2年は、忙しい仕事の合間に梅干しの作業をするのが辛くて泣いたりしていました(笑)。
子育てとパートが重なって、夜中にヘタ取りで眠れなくてシクシク‥‥
最初の頃は神経質に沢山ネットで調べて作っていました。
ネットで調べているのに何度も失敗しました。
ところが失敗しても、いつも美味しい梅干しが作れることに気がつきました(笑)。
さらに、7㎏作るのは作業が生活を阻害する程大変なことにも気がつきました。
そこで、
- 道具を買いそろえたこと
- 梅の購入を3㎏に減らしたこと
- 神経質になりすぎないこと
この3点で急に梅干し作りが楽しくなりました。
Q&Aにある通り、ネットで言われているのは「できる限り」という内容なのに何故か「絶対やらねば」と勘違いしていつも神経質になってしまっていました。
毎年楽にルーティン化したい方、是非今年は梅干し作りをお試しください。
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